ノーサイド・ゲーム

著者:株式会社ミラック光学 代表取締役

 仕事の話題から少し逸れますが、日曜劇場「ノーサイド・ゲーム」というドラマが毎週放映されています。
熱狂的ラグビーファンの私は、特に親近感を持って見ています。
(池井戸潤作品も大ファンです)

 2015年9月19日、ラグビーW杯イングランド大会で、日本は優勝候補の南アフリカを後半ロスタイム
最後のワンプレーで大逆転し、史上最大の番狂わせとも言われる涙腺崩壊の劇的勝利を挙げました。
決勝トーナメント進出はならなかったものの、W杯で3勝を挙げる大健闘の陰の立役者として、実はあるバックアップ選手の存在があります。

廣瀬俊朗(ひろせとしあき)
 日本代表のカリスマキャプテンとして活躍しながら、「レギュラーを保証できない」としてキャプテンからも外れ、W杯でもベンチ入りできずに裏方に徹した選手です。
しかし、廣瀬選手がいなければ、日本代表のW杯3勝も南アフリカ戦勝利もなかったとさえ言われています。
キャプテンから、レギュラーから外されても、裏方として献身的に各選手を激励しアドバイスを送り、対戦相手を徹底的に分析し、試合前のチームの士気を高めるためのメッセージビデオを作成し、自分はベンチ入りさえできない悔しさを心の奥底にしまい込んで、裏方として奮闘した桜の戦士です。

 「ノーサイド・ゲーム」の選手側の主役的存在で、浜畑譲という役のバックスの選手がいます。
この浜畑譲を演じているのは、俳優さんではありません。この廣瀬俊朗氏です。
プロの俳優さんのような演技力とまではいかないまでも、廣瀬俊朗氏が扮する役柄から何とも言えない
”熱”が伝わってくるのは、栄光も挫折も味わった廣瀬俊朗氏だからこそ醸し出せる雰囲気なのかもしれません。

 その他に、私の母校の後輩で、黄金期に活躍した天野義久氏・斉藤祐也氏、大低迷期に頑張っていた佳久創氏も出演していたり、その他多くのラグビー選手が出演しています。

 低迷する社会人ラグビー部が絡んだドラマだから当たり前かもしれませんが、おもしろいキャスティングだなぁと個人的には思って見ています。

 そして感じました。
ドラマだからといって、プロの俳優さんばかりで構成する必要はないし、適材適所、ラグビー選手を俳優として登用し、撮影しながら育てればよい。
何事も、勉強になります。