熟練の技ステージを使用した穴あけ治具の改善
金属加工メーカーの加工工程で使用中の穴あけ治具の改善事例です。
課題:ドリル先端をポンチ穴の位置に合わせるのに手間取っています。

ワークをバイスに挟み、ボール盤で穴あけをしています。その際、ワークに打ってあるポンチ穴にドリル先端が合うよう、Vブロックごとワークを移動させます。
少しだけ移動させたい時になかなか上手くいきません。
解決!熟練の技ステージを使用すれば容易に位置合わせができます。

Vブロックに替えて熟練の技ステージを使用することにしました。ポンチ穴にドリル先端が合うようXY両方のハンドルを回してワークを移動させます。
少しだけ移動させたい時に簡単に短時間で出来ます。また、従来は穴あけ時にワークがずれることもありましたが、ステージのストッパーをかけることでそれも無くなりました。
熟練の技ステージ(XYJK-90)の特徴
- 熟練の技によるアリ溝の摺り合わせ技術で高品質・低価格を実現しました。滑らかな摺動と耐久性が特徴です。
- ステージ面:40mm×90mm
- 移動量:±35mm
- ハンドル1回転移動量:18mm
- 耐荷重:34.3N(3.5kgf)
- 目盛最小読取:0.1mm
- 自重:0.73kg
- 本体材質:アルミ合金製
- 表面処理:梨地黒アルマイト
スライド操作式アリ溝ステージを使用した隙間検査治具の改善
成型メーカーの検査工程で使用している隙間検査治具の改善事例です。
課題:ひとつのワークについて検査する箇所が多く時間がかかります。

ワークにある4ヶ所の隙間をゲージを使用して検査しています。隙間を1ヶ所ずつ検査するのでゲージを挿したり抜いたりしなければならず時間がかかります。
また、検査員による検査する各隙間の始点位置と終点位置にばらつきがあります。
解決!スライド操作式アリ溝ステージの使用で時間の短縮ができました。

スライド操作式アリ溝ステージにゲージ4本を装着して1度に4ヶ所の隙間を検査します。
ワークを置台に設置しステージのつまみを操作して隙間の端から逆の端に向けてゲージをスライドさせます。1回のスライドで検査できるため時間の短縮ができました。
また、検査の始点位置と終点位置のばらつきもなくなりました。
スライド操作式アリ溝ステージ(XMA150)の特徴
- 厚さ20mmの薄型仕様で、従来比30~40%減の軽量化を図り、簡単なスライド操作で素早く摺動します。
- 部品点数と組立工数の削減により30~50%のプライスダウンを実現しました。特許権・意匠権も取得済みです。
- ステージ面:25mm×40mm
- 移動量:±65mm
- 耐荷重:29.4N(3kgf)
- 自重:0.124kg
- 本体材質:アルミ合金製
- 表面処理:梨地黒アルマイト
あおり旋回ステージを使用したノズル先端検査治具の改善
金属加工メーカーの検査工程で使用している外観検査治具の改善事例です。
課題:顕微鏡のピント合わせがしづらく、治具自体も大きいので設置場所に困ります。

ノズル先端の外観を顕微鏡で検査しています。ノズル先端に顕微鏡のピントが合うようにするためには何ヶ所もの調整が必要で作業性がよくありません。また、治具自体も大きくて重いため設置場所が限られています。
解決!あおり旋回ステージを使用するとピント合わせが容易で、治具もコンパクトになります。

マグネットスタンドとスライダー及びシャフト取付用ホルダーをあおり旋回ステージとX軸ステージに置き換えました。従来治具よりピント合わせが容易にできるようになりました。
また、治具自体も軽くコンパクトになり設置場所も選びません。さらに、ステージの目盛りを活用すれば設定位置の再現性も確保できます。
あおり旋回ステージ(RC-90)の特徴
- 2ヶ所で180°屈折し、かつ360°回転する位置決め角度が自由自在なステージです。
- ステージ面:90mm×90mm(ステージ面 60mm×60mm のRC-60もあります。)
- 移動量:180°屈折・360°回転
- 耐荷重:39.2N(4kgf)
- 目盛最小読取り:1°
- 自重:0.57kg
- 本体材質:アルミ合金製
- 表面処理:梨地黒アルマイト