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"XYZ軸ステージ" タグの付いた記事一覧

多機能送りねじステージを使用した傾斜角度検査治具の改善

2023年03月31日

機械部品メーカーにおける傾斜ポールの傾斜角度検査治具の改善事例です。

課題:傾斜ポールに対するセンサーの位置設定の作業性が良くありません。

センサーの位置と高さのスライド調整は作業性が良くない。

ワークに圧入された傾斜ポールの傾斜角度を検査しています。傾斜ポールの上下部にセンサーホルダーを介してセンサーを配置して角度を測定します。
センサーの位置は位置調整板と高さ調整板をスライドさせて調整します。この時、各調整板のボルト2本(計4本)を緩めたり締めたりしなければならないため作業性が良くありません。

解決!位置と高さ調整板をステージに置き換えることで作業性が向上しました。

調整板をスライドさせるのではなく、ハンドル操作でセンサー位置を変えられるので作業性が良い。

位置調整板と高さ調整板をそれぞれX軸ステージとZ軸ステージに置き換えました。センサーの位置と高さを変更するには調整板をスライドさせるのではなく、ステージのハンドルを回してストッパーをかけるだけで変更できます。
調整板のスライドで必要だったボルトの締付作業が不要になり作業性が良くなりました。また、スライド調整では困難だった微量の調整も簡単にできるようになりました。

多機能送りねじステージ[XTSC-90 / ZTSC-90]の特徴

  • ハンドル1回転の移動量を使用用途に合わせて、それぞれ 2mm・5mm・10mm から選択できます。
  • ステージ面:25mm × 40mm [共通]
  • 耐荷重:29.4N [XTSC-90] / 14.7N [ZTSC-90]
  • 移動量:±27mm [共通]
  • 自重:0.14 kg[XTSC-90] / 0.18 kg[ZTSC-90]
  • 本体材質:アルミ合金製
  • 表面処理:梨地黒アルマイト
応用のポイント:薄くて小さいフロントロックステージ(FR-X)も採用。

センサーの位置と高さを調整するのに多機能送りねじステージを使用しましたが、センサーとワーク(傾斜ポール)の距離を調整するのに薄くて小さいフロントロックステージも採用しました。
従来は、センサーホルダーのセンサー固定ねじで距離を調整していましたが、この調整もステージに置き換えることで作業性がさらに向上しました。

薄型ラック&ピニオン式ステージを使用した側面外観検査治具の改善

2015年07月14日

金属プレスメーカーの外観検査工程で使用している側面外観検査冶具の改善事例です。

課題:段差のあるワークの観察に時間がかかり、検査台数が増えません。

ワーク置台を摺動させて検査。検査に時間がかかる。

段差のあるワーク側面の外観検査を行っています。ひとつのワークの検査をするにあたって、CCDカメラのピント合わせを段差面ごとに行う必要があります。

ワーク置台は、2枚のプレートで構成されていて、それぞれが2本のボルトで固定されています。CCDカメラに対してワークを水平に移動させるには上のプレートのボルト、CCDカメラのピントを合わせるには下のプレートのボルトを緩めて、各プレートをスライドさせます。

ひとつのワークを検査するのに、4本のボルトを締めたり緩めたりしなければならないため検査に時間がかかります。そのため、検査台数も増えません。

解決!3軸ステージの採用で、段差のあるワークも短時間で検査できます。

ステージに装着したCCDカメラを移動させて検査。短時間で検査完了。

3軸(X・Y・Z)が可動する位置決めステージにCCDカメラを装着しました。

最下段のステージは、ワークに対して平行に移動し、中段のステージはCCDカメラのピント合わせに使用します。また、ワークの厚さが変わり、CCDカメラの高さを変えたい時には最上段のステージで合わることができます。いずれの位置決めステージもハンドルを回すだけで好きな量だけ移動させられます。

ボルトを締めたり緩めたりする必要がないため、検査時間が短縮でき、検査台数も増やすことができました。

薄型ラック&ピニオン式ステージ(XSO-50/ZSO-50) の特徴

  • アリ溝の摺り合わせ技術で薄型・滑らか摺動・高品質・高耐久性・低価格を実現しました。
  • ハンドル形状、目盛板、ストッパー形状、Z軸ブラケット、等をお好みで自由に選択できるユーザー仕様のステージです。
  • ステージ面:30mm×50mm(XSO-50/ZSO-50 共通)
  • 移動量:±17mm(XSO-50/ZSO-50 共通)
  • ステージ本体:アルミ合金製(スケルトンステージ除く、XYステージ 他 全ステージ共通)
  • 表面処理:梨地黒アルマイト
応用のポイント : 位置決めステージ取付け時の注意事項

位置決めステージは、出来るだけ平面度の良い面に取付けて下さい。
取付ける部分の平面度が良くない場合、ステージ面の摺動時にムラ(ハンドル操作が重くなったり軽くなったり)が発生することがあります。
位置決めステージ本来の性能が損なわれないよう取り付け面の平面度にご注意ください。

3軸(XYZ)ステージを使用したLED発熱検査治具の改善

2013年08月30日

電子部品メーカーの検査工程で使用しているLED発熱検査治具の改善事例です。

課題: サーモグラフィの位置決め作業がとても面倒で、時間がかかります。

サーモグラフィーの位置決め。両手を使って慎重に作業する必要があり、時間がかかった。

サーモグラフィを使用してLEDの発熱を検査しています。温度の計測に当たり、まずマグネットスタンドに装着されたサーモグラフィをワーク(LED基板)の真上に位置決めしなければなりません。

まず片手でサーモグラフィを支え、もう片方の手でつまみを緩めて位置を決めます。その後、つまみを少しずつゆっくり締め、位置の設定を完了します。つまみをゆっくり締めるのは、設定した位置がズレないようにするためです。両手で慎重に作業しなければならないのでとても面倒で、時間がかかっています。

解決! 3軸ステージを使うことで、短時間で位置決め出来るようになりました。

XY軸ステージとZ軸ステージを組み合わせた位置決めステージに。片手でのハンドル操作で、簡単に正確な位置決めが可能に!

XY軸ステージに、サーモグラフィを装着したZ軸ステージを組み合わせました。

サーモグラフィは、LED基板に対して常に垂直なので、あとはXY軸の位置決めステージとZ軸の高さ決めステージで、位置と高さを合わせるだけです。

マグネットスタンドでは両手を使って位置決めしますが、XYZ軸ステージでは各ステージのハンドルを片手で操作して位置決めすることができるので、とても簡単に、手早く設定できます。位置が決まったら、各ステージにあるストッパーを回して設定位置を固定します。これで位置がズレる心配もありません。

XY軸ステージ(XYJK-60)及びZ軸ステージ(ZJK-90)の特徴

  • 熟練の技によるアリ溝の 摺り合わせ技術で高品質・低価格を実現しました。滑らかな摺動と高耐久性が特徴です。
  • クランプレバーの採用により固定保持力もアップし、レバーの位置方向セットも自在です。
  • 送り方式 : ラック&ピニオン式
  • ハンドル一回転の移動量 : 18 mm
  • 移動精度(真直度) : 0.03 mm (※応用のポイント参照)
  • ステージ本体:アルミ合金製(スケルトンステージ除く、XYステージ 他 全ステージ共通)
  • 表面処理 : 梨地黒アルマイト
応用のポイント:ステージの移動精度(真直度)とは

真直度とは、ステージをフルストローク移動させた時、始点と終点を結ぶ直線に対して、垂直方向、水平方向に、それぞれどれだけ蛇行しているかを表す数値です。ステージの選定にあたっては、「どれだけの移動精度が必要か?」をあらかじめ確認しておきましょう。

真直度の計測方法は次の通りです。
ストローク端から一方向に、一定間隔で順次位置決めを行います。それぞれの位置決め点における垂直方向、水平方向それぞれの変位長さ(上下、左右の蛇行の距離)と基準位置(ストローク端)との差を、位置決めを行った各位置の測定値とします。
始点と終点での測定点を結んだ幾何学的直線と、各位置決め位置での計測値との最大差が、そのステージの真直度となります。真直度には、垂直方向と水平方向があります。

 

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