「回転系ステージ」カテゴリーの記事一覧
回転ステージを使用したリング状ワークの内径部バリ検査治具の改善
金属加工メーカーの最終検査工程で使用しているバリ検査治具の改善事例です。
課題:ワークをスムーズに回転させられないので検査に時間がかかります。
リング状のワークの内径部に発生するバリを検査しています。
ワークをワーク置台にセットして、ワークを指で回しながら顕微鏡で観察します。
この時、ワークをワーク置台の2辺に接触するように回さなければなりません。
また、出来るだけ同量で回すようにしています。なので、時間がかかってしまいます。
解決!回転ステージ(KTS-40)を使用することで検査時間が短縮できました。
ワーク置台に変えて回転ステージ(KTS-40)を使用することにしました。
ワークを指で回すとワークが所定の位置からずれた時に顕微鏡での観察がうまくできません。
ワーク置台に変えて回転ステージを使用することで、ワークに触れることがないためワークのずれが発生しなくなりました。
また、スムーズに回すことができるため、作業性が良くなり検査時間を短縮させることができました。
回転ステージ(KTS-40)の特徴
- 手で滑らかに360°回転するステージです。操作時のつまみと位置決めのストッパーも付いています。
- ステージ面:φ40mm(ステージ面φ60mmのKTS-60もあります。)
- 偏芯量:0.05mm
- 自重:0.06kg
- 耐荷重:49.0N(5kgf)
- 本体材質:アルミ合金製
- 表面処理:梨地黒アルマイト
- 付属品:M4(8mm) 六角穴付きボルト 4本
応用のポイント:もっと小さい回転ステージが欲しい、にお応えします。
カタログにないステージ面φ25の回転ステージを特注できます。
- ステージ面:φ25mm
- 偏芯量:0.05mm
- 自重:0.02kg
- 耐荷重:29.4N(3kgf)
- 本体材質:アルミ合金製
- 表面処理:黒アルマイト
- 付属品:M2(5mm) 六角穴付きボルト 4本
お気軽にお問い合わせください。
傾斜ステージを使用した銘板取付け治具の改善
精密機器メーカーの組み立て工程で使用している治具の改善事例です。
課題:ワークを傾けるための角度調整が、不便で作業性がよくありません。
ドライバーを使用してワークに銘板をねじ止めしています。
ねじ止めしやすいようにワークを傾斜させていますが、作業者によって好みの傾斜角度が異なります。そのため、作業者は角度調整板の厚さを変えて調整しています。
この角度調整板の厚みを変える調整方法は、作業性が悪く改善が必要でした。
解決!傾斜ステージを使用することで、ワークの傾き調整が簡単になりました。
ワーク置台を傾斜ステージ上に設置しました。
傾斜角度の調整は、傾斜ステージのつまみを上下させて好みの角度に設定後、クランプレバーにより位置を固定します。
この方法に変更して作業性が向上しました。また、以前から発生していたねじの斜め打ちも、傾斜ステージ使用に変更してからは減少して品質も向上しました。
傾斜ステージ(AIC-60)の特徴
- シーソーのように傾斜し、任意の位置でクランプレバーにより固定できます。操作しやすい“つまみ”付きです。
- 他のステージと組み合わせれば、X・Y・回転・傾斜の複合ステージが構成できます。
- ステージ面:40mm x 60mm
- 移動量:±20°
- 耐荷重:29.4N (3kgf)
- ステージ本体:アルミ合金製
- 表面処理:梨地黒アルマイト
応用のポイント:傾斜角 ±20°の低価格な簡易傾斜ステージです。
ゴニオステージやスプリング式傾斜ステージで用いられるウォームギア機構やスプリングがありません。目盛板もありません。それにより低価格を実現しました。
アバウトな角度設定での使用に最適です。
デモ機の貸し出しも行っています。是非、お試しください。
薄型XY回転ステージを使用した外観検査治具の改善
部品メーカーにおける出荷前の外観検査工程での検査治具の改善事例です。
課題 : ワークが変わるたびにターンテーブルの位置を変更、ボルトの締結が面倒!
ワークをターンテーブルの上に載せ、回転させて外周の外観を検査しています。
ワークが変わるたびに、ターンテーブルの位置変更が必要です。この時、ボルト8本を
緩めてテーブル置台の位置を修正し、最後にボルトを締めます。
ボルトを締める際に、テーブル置台がずれることもあり少しずつゆっくり締める必要
があります。そのため、テーブル置台の位置修正は面倒かつ時間がかかります。
解決! 薄型XYステージを採用、作業性アップと省スペース化を実現!
ターンテーブルとテーブル置台の替わりにXY回転ステージを使用することにしました。
各軸にあるストッパーを緩めてハンドルを回し、ワークの位置が決まったらストッパーを
かければ作業完了です。
これまでのように、わずらわしいボルトの作業が無いので非常に簡単、短時間で位置
決めと固定が出来るようになりました。さまざまな形状のワークでも同様(簡単・短時間)に
位置決めと固定が出来ます。
また、改善前のターンテーブルの位置決め作業では、ボルトを締める際に決めた位置が
微妙にずれてしまうなど、作業に習熟している必要があったため限られたスタッフにしか
出来ませんでした。薄型XY回転ステージに変更後は、ハンドル操作だけで正確で微小な
位置調整が、誰にでも簡単に出来るようになりました。その結果、ワークの切り替えロス
時間も少なくなりました。
さらに、薄型XY回転ステージはテーブル置台と比べコンパクトな大きさなので、作業
スペースがスッキリし気持ちよく作業できます。
薄型XY回転ステージ(XYR-60)の特徴
- 従来品の組合せより約半分の薄型(高さ45mm)で、外観が円盤形状のコンパクトな一体型複合機能ステージです。
- ステージ面:φ60mm
- 移動量:(XY方向) ±21mm (回転方向) 360°
- ハンドル一回転の移動量:4.2mm
- 耐荷重:34.3N (3.5kgf)
- 自重:0.39 kg
- ステージ本体:アルミ合金製(スケルトンステージ除く、XYステージ 他 全ステージ共通)
- 表面処理:梨地黒アルマイト
約半分の薄さを実現!
薄型XY回転ステージ(XYR-60)は、従来の組合せステージの約半分の高さ(当社従来比)を
実現しました。あるお客様から、「低くてコンパクトなステージを!」とのリクエストを
いただき開発された製品です。
XYステージと回転ステージを中継ブロックを介して組み合わせる従来の方法では、高さが
93mmありました。これら2つのステージを一体化しつつ、部品の削減や薄型化を図ること
で、高さを45mmまで低減させることができました。
応用のポイント:最適な構成で治具を製作
この事例で使用している薄型XY回転ステージ以外の治具構成部材も、弊社ミラック光学の
製品群をご採用いただきました。
- 薄型XYステージを置くスタンド
- ワークの形状を捉えるテレセントリックレンズ
- レンズを装着してピントを合わせるための摺動ホルダー
- モニタリングのためのCCDカメラとモニター
豊富なラインナップの中から、お客様のご希望に沿った最適な製品をアレンジしてご提供
することができます。どうぞお気軽にご相談ください。