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あおり旋回ステージを使用したノズル先端検査治具の改善
金属加工メーカーの検査工程で使用している外観検査治具の改善事例です。
課題:顕微鏡のピント合わせがしづらく、治具自体も大きいので設置場所に困ります。

ノズル先端の外観を顕微鏡で検査しています。ノズル先端に顕微鏡のピントが合うようにするためには何ヶ所もの調整が必要で作業性がよくありません。また、治具自体も大きくて重いため設置場所が限られています。
解決!あおり旋回ステージを使用するとピント合わせが容易で、治具もコンパクトになります。

マグネットスタンドとスライダー及びシャフト取付用ホルダーをあおり旋回ステージとX軸ステージに置き換えました。従来治具よりピント合わせが容易にできるようになりました。
また、治具自体も軽くコンパクトになり設置場所も選びません。さらに、ステージの目盛りを活用すれば設定位置の再現性も確保できます。
あおり旋回ステージ(RC-90)の特徴
- 2ヶ所で180°屈折し、かつ360°回転する位置決め角度が自由自在なステージです。
- ステージ面:90mm×90mm(ステージ面 60mm×60mm のRC-60もあります。)
- 移動量:180°屈折・360°回転
- 耐荷重:39.2N(4kgf)
- 目盛最小読取り:1°
- 自重:0.57kg
- 本体材質:アルミ合金製
- 表面処理:梨地黒アルマイト
セミオーダーステージを使用した溶接ビード検査治具の改善
金属加工会社の検査工程で使用中の溶接ビード検査治具の改善事例です。
課題:溶接ビードの高さを調整する時の作業性が良くありません。
溶接ビードの外観検査をしています。ワークの大きさが変わると溶接ビードの位置が変わります。溶接ビードの位置は、高さ調整板にて溶接ビードの高さをカメラの高さと同じになるよう調整します。この時、2本のボルトを緩めたり締めたりしなければならないので作業性が良くありません。
解決!セミオーダーステージを使用することで作業性が良くなりました。
従来の高さ調整板をセミオーダーステージに置き換えました。ハンドルを回してワーク(溶接ビード)の高さを容易に変更することができます。
所定の高さになったらストッパーを回して高さを固定します。高さ調整板を使用していた時と違いボルトの締結作業が不要なので作業性が良くなりました。
セミオーダーステージ(SO-3)の特徴
- XSO-120をベースに通常タイプ(φ10)のハンドルと強く締められるタイプのストッパーを使用しています。作業性を考慮してハンドルとストッパーの向きは同じ方向に揃えました。目盛りは不要なので使用していません。
- ステージ面:40mm×120mm
- 移動量:±52mm
- ハンドル1回転移動量:18mm
- 耐荷重:34.3N (3.5kgf)
- 自重:0.28kg
- 本体材質:アルミ合金製
- 表面処理:梨地黒アルマイト
回転ステージを使用した穴形状検査治具の改善
樹脂成型メーカーの成型品外観検査工程での作業性改善事例です。
課題:検査する穴を変える時にワークの載せ替えが必要で作業性が悪いです。
二つの穴がある成型品の穴形状を顕微鏡で検査をしています。
一つ目の穴1の検査が終わるとワークを置台から外して、二つ目の穴2の検査ができるよう置台に載せ替えなければならず作業性が良くありません。
解決!回転ステージの使用によりワークの載せ替え不要で作業性が向上しました。
ワーク置台を改良して回転ステージ上に設置しました。回転ステージの回転つまみを2本の回転止めにそれぞれ当てることにより検査する穴を変えることができるので、ワークを置台から外す必要がなくなりました。
また、これまで顕微鏡から一旦目を離してワークの載せ替えをしていましたが、顕微鏡を覗いたままで検査できるので作業性が格段に向上しました。
回転ステージ(KTS-40)の特徴
- 手動でなめらかに360°回転するステージです。
- 操作時の回転つまみと位置決めのストッパーも付いています。
- ステージ面:φ40mm
- 偏芯量:0.05mm
- 耐荷重:49N(5kgf)
- 自重:0.06kg
- 目盛り最小読取り:2°
- 本体材質:アルミ合金製
- 表面処理:梨地黒アルマイト
- 付属品:M4(長さ8mm) 六角穴付きボルト 4本
応用のポイント:回転つまみを回り止めとして利用しました。
回転ステージには回転つまみが標準装備されています。通常は、回転つまみを手で操作して可動部を回転させます。
今回は、回転つまみを操作用だけではなく、回り止めとして利用しました。
可動範囲を規定して往復移動させたいので、回転ステージを設置したベースに回転止めを設けて回転つまみを回り止めとしました。