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"外観形状検査" タグの付いた記事一覧

スライド操作式アリ溝ステージを使用した歯車形状検査治具の改善

2016年06月13日

プレスメーカーの形状検査工程で使用している治具の改善事例です。

課題:ワーク置台を動かして検査していますが、作業性がよくありません。

モニターを見ながらワークを移動させます。微小の移動には不向きです。

プレスした歯車の形状を検査しています。Wi-Fi 顕微鏡の下で、ワークの乗ったワーク置台を縦・横・斜めの見たいところに移動させ検査しています。
ワークを少しだけ動かしたい時に動かし過ぎたり、真横に動かしたい時に斜めに動いたりするため、作業性がよくありません。

解決!ステージを使用して検査することで、作業性が向上しました。

ワークを乗せたステージを使って移動させます。微小の移動が容易にでき作業性が向上しました。

ワーク置台をスライド操作式アリ溝ステージに乗せてワークの移動をさせます。従来のステージと異なりハンドル操作がないため、操作つまみを握ってスライドさせます。
アリ溝の滑らかな摺動により、少しの移動もスムーズにでき、真横への動きも確実にできるため、作業性が向上しました。また、ロック機能を使うことでワークの位置を固定することもできます。

スライド操作式アリ溝ステージ(XYMA-60)の特徴

  • ステージ面は、操作つまみにて摺動させます。操作つまみは、ストッパー用ねじと兼用で、位置固定でも使用します。
  • ステージ面:60mm×60mm
  • 移動量:±21mm
  • 移動精度(真直度):30μ
  • 移動精度(運動時平行度):30μ
  • 自重:0.265kg
  • ステージ本体:アルミ合金製(スケルトンステージ除く、XYステージ 他 全ステージ共通)
  • 表面処理:梨地黒アルマイト
応用のポイント:スライド操作式アリ溝ステージは、送り機構のないステージです。

手動ステージには、一般的にラック&ピニオンや送りねじ等の送り機構が備えられていますが、スライド操作式アリ溝ステージには送り機構がありません。
そのため、ハンドルを回して操作するのではなく、ストッパー兼用のツマミをスライドさせて操作します。
スライド操作式アリ溝ステージは、送り機構がないので、コンパクトかつ低コストのステージです。
豊富なラインナップよりお好みのステージをお選びいただくことができます。また、デモ機の貸し出しも行っています。是非、ご利用ください。

 

薄型ラック&ピニオン式ステージを使用した側面外観検査治具の改善

2015年07月14日

金属プレスメーカーの外観検査工程で使用している側面外観検査冶具の改善事例です。

課題:段差のあるワークの観察に時間がかかり、検査台数が増えません。

ワーク置台を摺動させて検査。検査に時間がかかる。

段差のあるワーク側面の外観検査を行っています。ひとつのワークの検査をするにあたって、CCDカメラのピント合わせを段差面ごとに行う必要があります。

ワーク置台は、2枚のプレートで構成されていて、それぞれが2本のボルトで固定されています。CCDカメラに対してワークを水平に移動させるには上のプレートのボルト、CCDカメラのピントを合わせるには下のプレートのボルトを緩めて、各プレートをスライドさせます。

ひとつのワークを検査するのに、4本のボルトを締めたり緩めたりしなければならないため検査に時間がかかります。そのため、検査台数も増えません。

解決!3軸ステージの採用で、段差のあるワークも短時間で検査できます。

ステージに装着したCCDカメラを移動させて検査。短時間で検査完了。

3軸(X・Y・Z)が可動する位置決めステージにCCDカメラを装着しました。

最下段のステージは、ワークに対して平行に移動し、中段のステージはCCDカメラのピント合わせに使用します。また、ワークの厚さが変わり、CCDカメラの高さを変えたい時には最上段のステージで合わることができます。いずれの位置決めステージもハンドルを回すだけで好きな量だけ移動させられます。

ボルトを締めたり緩めたりする必要がないため、検査時間が短縮でき、検査台数も増やすことができました。

薄型ラック&ピニオン式ステージ(XSO-50/ZSO-50) の特徴

  • アリ溝の摺り合わせ技術で薄型・滑らか摺動・高品質・高耐久性・低価格を実現しました。
  • ハンドル形状、目盛板、ストッパー形状、Z軸ブラケット、等をお好みで自由に選択できるユーザー仕様のステージです。
  • ステージ面:30mm×50mm(XSO-50/ZSO-50 共通)
  • 移動量:±17mm(XSO-50/ZSO-50 共通)
  • ステージ本体:アルミ合金製(スケルトンステージ除く、XYステージ 他 全ステージ共通)
  • 表面処理:梨地黒アルマイト
応用のポイント : 位置決めステージ取付け時の注意事項

位置決めステージは、出来るだけ平面度の良い面に取付けて下さい。
取付ける部分の平面度が良くない場合、ステージ面の摺動時にムラ(ハンドル操作が重くなったり軽くなったり)が発生することがあります。
位置決めステージ本来の性能が損なわれないよう取り付け面の平面度にご注意ください。

USB接眼レンズカメラを使用した外形形状検査装置の改善

2015年03月31日

金属加工メーカーでの旋盤加工後の外形形状検査装置の改善事例です。

課題:顕微鏡検査では、ワークを加工機から外すため手間がかかります。

旋盤からワークを外しての検査。検査後、ワークを旋盤に取付ける際に芯出し作業が必要。

旋盤を使用して金属の加工を行っています。加工したワークは、旋盤からを外して専用の置台に装着し、顕微鏡で形状の検査をしています。

検査自体は、顕微鏡を覗いてチェックするだけなのですぐに済むのですが、検査後は、次の加工のため再度旋盤に取付けなければならず、そのたびにワークの芯出し作業が必要です。

検査に要する時間より、その後の芯出し作業に多くの時間がかかるため、効率がよくありません。

解決!USB接眼レンズカメラであれば、ワークを外す必要はありません。

ワークは、旋盤にチャックしたままで検査可能。検査後の芯出し作業は不要。

USB接眼レンズカメラを長焦点顕微鏡と組み合わせて、モニターで観察するように変更しました。

長焦点顕微鏡をアーム式スタンドに装着することにより、旋盤からワークを外さなくても形状の検査ができます。検査後は、ワークの再取付けと芯出しの必要が無いため、すぐに次の加工ができ作業効率が高まりました。

また、従来の顕微鏡に替えて、作動距離の長い長焦点顕微鏡を採用することで、USB接眼レンズカメラをワークから離れた位置に設置できます。
ワークの近くに、長焦点顕微鏡やUSB接眼レンズカメラ等の障害物がないため、切削中の削れ具合の確認が支障なくできます。その結果、加工品質も安定するようになりました。

USB接眼レンズカメラ (MV-2016) の特徴

  • メジャースコープ(弊社顕微鏡)や他社製顕微鏡及びルーペにも取付けができ、あらゆる光学系に対応できます。
  • 付属の簡易計測ソフトにより、距離・角度・Rなどの測定が可能です。
  • 安価で取り扱いも簡単です。
  • 撮像素子:1/4 インチカラー CMOS センサー
  • 解像度:VGA(2592×1944ピクセル)
  • ホワイトバランス・露出:自動
  • 焦点:固定
  • 画像・動画フォーマット:YUY2 , M-JPEG
  • 外形寸法:φ30.3mm×長さ95.2mm
  • 対応OS:Win XP、SP2、Win7、Vista、Linux2.6.26、Mac10.5以上
  • 電源:USB 5.0V DC
  • 重量:100g
応用のポイント:簡易計測機能により、簡単な測定ができます。

パソコンモニター上での画像観察やデータ保存だけでなく、付属の簡易計測ソフトをインストールすることにより、下記の測定ができます。
操作方法も簡単なので気軽にお使いいただけます。是非、お試しください。

【主な計測可能項目】
長さ・角度・直径と面積・長方形寸法と面積・三角形寸法と面積・楕円寸法

簡易計測