"検査顕微鏡" タグの付いた記事一覧
あおり旋回ステージを使用したノズル先端検査治具の改善
金属加工メーカーの検査工程で使用している外観検査治具の改善事例です。
課題:顕微鏡のピント合わせがしづらく、治具自体も大きいので設置場所に困ります。

ノズル先端の外観を顕微鏡で検査しています。ノズル先端に顕微鏡のピントが合うようにするためには何ヶ所もの調整が必要で作業性がよくありません。また、治具自体も大きくて重いため設置場所が限られています。
解決!あおり旋回ステージを使用するとピント合わせが容易で、治具もコンパクトになります。

マグネットスタンドとスライダー及びシャフト取付用ホルダーをあおり旋回ステージとX軸ステージに置き換えました。従来治具よりピント合わせが容易にできるようになりました。
また、治具自体も軽くコンパクトになり設置場所も選びません。さらに、ステージの目盛りを活用すれば設定位置の再現性も確保できます。
あおり旋回ステージ(RC-90)の特徴
- 2ヶ所で180°屈折し、かつ360°回転する位置決め角度が自由自在なステージです。
- ステージ面:90mm×90mm(ステージ面 60mm×60mm のRC-60もあります。)
- 移動量:180°屈折・360°回転
- 耐荷重:39.2N(4kgf)
- 目盛最小読取り:1°
- 自重:0.57kg
- 本体材質:アルミ合金製
- 表面処理:梨地黒アルマイト
WiFi 接眼レンズカメラを使用した細胞観察装置の改善
動物(犬・猫)病院において、検便での寄生虫や各種細胞の検査を行う顕微鏡装置の改善事例です。
課題:顕微鏡のみでの観察は、観察者が限定されてしまいます。
動物病院で犬や猫の寄生虫や細胞の検査を行っています。
検査には顕微鏡を使用するのが一般的ですが、飼い主に検査結果を報告する際、顕微鏡だけでは観察結果の詳細な説明が困難と感じることがありました。顕微鏡では飼い主と同時に同じ画像を見ることができないためです。
飼い主と同じ画像を見るには、PCに取り込んで印刷しなければならず、手間がかかっていました。
解決!WiFi接眼レンズカメラを併用する事により複数で一緒に観察できます。
WiFi 接眼レンズカメラを顕微鏡にセッティングして、観察画面をタブレット端末で見られるように改良しました。
この改良により飼い主と同じ画面を一緒に確認できるため、観察結果の説明が分かりやすくできるようになりました。また、PCに取り込んで印刷する手間も省けるようになりました。
WiFi 接眼レンズカメラのセッティングは、顕微鏡の接眼レンズ部にWiFi 接眼レンズカメラの先端鏡筒部を挿入し、備え付けの固定ねじ3本でWiFi 接眼レンズカメラを固定するだけなのでとても簡単です。
WiFi接眼レンズカメラ (MV-2014) の特徴
- 弊社顕微鏡に取付ければ、接眼ミクロメータにより測定・検査・位置決めを端末モニターにて簡単に行えます。
- 他社製顕微鏡にも取付け可能で、肉眼で覗く観察をワイヤレスによるデジタル画像観察にアップグレードできます。
- 撮像素子:1/4 インチカラー CMOS センサー
- 解像度:VGA(640×480ピクセル)
- ホワイトバランス・ゲインコントロール・露出:自動
- 対応規格:IEEE802.11b/g/n
- 周波数帯:2.4GHz
- 到達距離:10m以内
- 電源:単3電池(アルカリ、ニッケル水素電池)×3本
- 重量:150g(電池を除く)
応用のポイント*Cマウントに直接セッティングすることもできます。
WiFi 接眼レンズカメラ(MV-2014)の姉妹機種としてWiFi Cマウントカメラ(MV-2015)があります。Cマウントのある顕微鏡やレンズでの使用が可能です。
お使いになる顕微鏡もしくはレンズがCマウントであれば、WiFi Cマウントカメラ(MV-2015)をお勧めします。
検査顕微鏡と接眼ミクロメーターを使用したラベル貼付け位置検査の生産台数改善
雑貨生産メーカーにおける組立工程での作業改善事例です。
課題 :顕微鏡とマイクロメーターでの検査では作業性が悪く生産台数が増えません。
ワークに貼ったラベル(水色)の位置を検査しています。顕微鏡を覗きながら、ワークとラベルの距離をマイクロメーターで送りながら検査します。マイクロメーターの目盛はとても読みづらく作業者から改善の要求が多数ありました。
そこで、マイクロメーターをデジタル式に換えて、目盛の読みづらさは改善しましたが、ワークを送る作業自体は従来と変わらないため、なかなか生産台数が伸びません。
また、顕微鏡を覗く時間も長く、かつ頻繁であるため作業者の評判は良くありません。
解決! 顕微鏡のミクロメーターで検査する事で作業性が向上し、生産台数がアップしました。
顕微鏡に装着されたミクロメーターの目盛を使って検査することにしました。顕微鏡を覗いて、ワークの検査箇所と重なったミクロメーターの横軸の目盛をカウントするだけで検査終了です。
マイクロメーターを回してワーク送る作業と読みづらい目盛を読む作業が無いので、作業が大変楽になりました。
それにより、検査時間が大幅に短縮でき生産台数もアップしました。将来的には、現状3工程ある検査工程を2工程に減らすことを考えています。
検査顕微鏡「メジャースコープ(M-45)」の特徴
- レンズ系は明るく実視野が広い、完全正立像式の顕微鏡です。
- 多彩なレンズ系と接眼ミクロメーターとのアレンジで、非接触の測定顕微鏡として使用できます。
- 接眼ミクロメーターを交換するだけで、各種測定・検査・芯出し・位置決めなどさまざまな用途への対応が可能です。
- 付属品(10倍接眼レンズ・2倍対物レンズ)
応用のポイント:CCDカメラを使えばもっと作業が楽になります。
「顕微鏡を覗く」作業は、CCDカメラを使用することで“モニターを見る”作業に換えることができます。
顕微鏡の接眼レンズの先にリレーレンズ式Cマウントアダプターを介してCCDカメラを装着します。そうすることで、CCDカメラで捉えた映像はモニターで見ることができます。
今回のように、ミクロメーターの目盛を読む場合などは、顕微鏡を覗いて読むよりもっと楽に検査できお勧めです。