フロントロックステージを使用したスリット位置検査治具の改善
プレスメーカーの検査工程で使用中のスリット位置検査治具の改善事例です。
課題:ワークの変更に伴うゲージの高さ変更に時間がかかっています。

ワークをゲージに向かってスリットの奥までスライドさせて、スリットの高さを検査しています。
ワークが変わるとスリットの高さが変わるためゲージの高さ変更が必要です。ボルト2本でゲージの高さを変更させなければならず時間がかかります。
また、ボルトを締める際にゲージが傾き左右の高さが違う状況になるため、ボルトを締め直すこともありました。
解決!ゲージをステージに取り付けることで短時間で高さ変更ができます。

ゲージをフロントロックステージに取付けました。ワークにスリットが2ヶ所あるので2組設置しました。
ゲージの高さ変更は、フロントロックステージのハンドルを回すだけなので短時間でできます。高さの固定もハンドルの根本のストッパー機構で可能です。
従来のようにボルト締めによるゲージの傾きが無くなりました。さらに、ステージには目盛りがあるので、2組のゲージの高さを揃えるのに便利です。
フロントフロックステージ(FR-Z)の特徴
- ハンドルの根本部分でステージ面の固定ができるストッパー機構を標準装備しています。
- ステージ面のガタが一切なく、滑らかでスムーズな摺動を実現したミニチュアステージです。
- ステージ面:25mm×25mm
- 移動量:±8mm
- ハンドル1回転移動量:0.5mm
- 自重:0.04kg
- 本体材質:アルミ合金製
- 表面処理:梨地黒アルマイト
応用のポイント:スライド操作式アリ溝ステージを使用するとよりスムーズに検査できます。

フロントロックステージをスライド操作式アリ溝ステージに取り付けました。これまでは、ワークの方を動かしていましたが、これによりゲージの方を動かすようにします。
ワークを所定の位置に設置して、スライド操作式アリ溝ステージのピンを押したり引いたりしてゲージを動かします。ワークを動かすより滑らかに動かせるので検査がスムーズにできるようになります。
