「回転系ステージ」カテゴリーの記事一覧
あおり旋回ステージを使った移動動作確認治具
玩具の製造メーカーで使用している動作確認治具の改善事例です。
課題 :検査中にワークの向きを変えなければならず、作業性が悪く困っています。
赤の部品が、緑の部品の十字溝をスムーズに移動するか検査しています。
現状のあおり治具では、1方向(手前と奥)にしか動かせないため、1回の装着では全ての確認ができず、非常に作業性が悪く困っています。
具体的には、「まず最初の1方向の確認し、その後、緑の部品を治具から一旦外して、90°向きを変え治具に再装着し、残りの方向を検査する」・・・という手順です。
解決! あおり旋回ステージで1度に全方向の確認が可能になりました。
これまで2回に分けて確認していましたが、あおり治具をあおり旋回ステージに変えることで、1回の装着で全て確認できるようになりました。
ワークを取り外して再度装着する手間が省けるので、作業時間が短縮できました。
また、以前のあおり治具と比較して、よりコンパクトなあおり旋回ステージを導入したことで、工程内もスペースに余裕ができスッキリしました。
あおり旋回ステージ(RC-60)の特徴
- 位置決め角度が自由自在に設定できます。
- また、メイン可動部を球状にすることで、従来にはない広い作動範囲を実現しています。
- アリ溝式ステージと組み合せれば、直進摺動にあおり旋回機能が付加され、あらゆる態勢の位置決めが可能です。
- ステージ面 : 60mm × 60mm
- 移動量 : 180°屈折 ・ 360°回転 旋回自在
- 自重 : 0.5 kg
- ステージ本体 : アルミ合金製
- 表面処理 : 梨地黒アルマイト
応用ポイント:今ある課題の解消だけでなく、「さらに良い作業環境を作れないか?」と考えてみる
このケースの場合、傾斜ステージを交互に2台重ねれば、同様の確認ができる治具になりますが、あおり旋回ステージであれば、これを1台で対応することができます。また、2台重ねではできない角度にも対応可能でき、大変便利です。
こうした各種ステージの特徴やメリット理解した上で、今あるお困りごとの解消だけでなく、「今までできなかった動作も実現できないか?」なとど、少し欲張って考えてみることで、より良い作業環境を構築しやすくなると思います。
あおり旋回ステージによる組立て検査治具
玩具メーカーの組立て検査工程での作業性改善事例です。
課題:ワークの向きを変えないと検査できず、手間がかかっています。
ワークの内側上部に取り付けられた部品の有無をチェックするために、わざわざワークを反転させていました。部品の有無チェックのためだけの反転作業だったので、手間と無駄を感じていました。
解決! あおり旋回ステージにミラーを取り付け、反転作業が不要になりました。
あおり旋回ステージの天面にミラーを貼り付けて、ワークを隔てた反対側に配置しました。ミラーに映るワークを見るだけで検査できます。
ミラーの向きは自由自在に設定できるので、作業者やワークの大きさが変わっても簡単に対応できます。
また、クランプレバーで固定すれば、ミラーの向きを一定に保つことができます。
あおり旋回ステージ(RC-60)の特徴
- メイン可動部を球状にすることで、自由自在な位置決めが可能です。
( 移動量 180°屈折 ・ 360°回転 ) - ステージ面 60mm x 60mm
- ステージ本体 : アルミ合金製
一軸/回転ステージによる外観形状検査装置
機械メーカー様における、製品の外観形状を検査する工程での作業性改善事例です。
課題:CCDカメラの傾きと位置を設定するのが難しく、慣れが必要でした。
CCDカメラの傾きと位置の設定を6本のボルト締めで行っていましたが、作業が難しいため設定に慣れた作業者が必要でした。
また、この方法では、微妙な傾きや位置出しは不可能でした。
解決! 一軸と回転ステージで簡単に作業でき、微妙な傾きや位置出しも可能に!
各ステージのハンドルを回して、ストッパーねじを締めるだけなので、誰でも簡単に作業できます。さらに、ボルトでの固定では不可能だった、微妙な傾きや位置出しも可能です。
セミオーダーステージ(XSO-80SC)の特徴
- 薄型・軽量のステージです。ラック&ピニオン式と送りねじ式があります。(本事例は送りねじ式を使用)
- ハンドル・予圧調整ネジ・目盛・ストッパー・ベース・Z軸ブラケットなどがお好みで自由に選択できます。
- ステージ面 40mm x 80mm
- 移動量 ±30mm
- ハンドル1回転の移動量 4.2mm
- ステージ本体:アルミ合金製(スケルトンステージ除く、XYステージ 他 全ステージ共通)
- 表面処理 : 梨地黒アルマイト